霊視とは何か?

最も基本的な霊能力である霊視について、その詳細と仕組みを考察してみました。

霊視とは何か?

受動的に霊的な存在などを感じるだけの霊感を除けば、最もポピュラーな霊能力と言えば霊視でしょう。世間一般で霊能者と言えば、多くの場合、霊視能力を持つ人物を指し示すことがあります。霊聴の能力だけを持つ霊能者もいるのですが、最も基本的な能力であることと、その能力を備える霊能者が多いこと、さらにその能力を映画やドラマなどで映像的に表現しやすいことから、霊視という言葉は今や霊能力の同義語のように用いられるようになりました。このように霊視とは、最も一般的で最も基礎的な霊能力の一つであり、通常では見えない何かを霊界を通じて「見る」霊能力であると言えるでしょう。

ところでこの霊視という言葉、狭義には霊の存在を視覚のようにイメージすることができる能力なのですが、実際のところ極めてあいまいな能力を指す言葉でもあることをご存知でしょうか。例えば、人智を超えた能力により、離れた所を見通す千里眼のような能力をも霊視と言うことがありますし、また予知能力と呼ばれる過去や未来を見る能力を霊視と言うこともあります。では一体「霊視」とは何なのでしょうか。残念なことに、霊能者が自身の霊能力について多くを語らないことや、霊能力を持たない人間がその感覚について客観的に比較したり検証したりすることが不可能なこともあり、霊視というものを厳格に定義することは不可能なのです。

霊視のイメージ

例えば、霊能者が相談者のことを霊視した際、実際に目前にいる相談者以外の何者かの姿を霊視能力によって「見る」ことになります。では、この見えた人物は果たして霊なのでしょうか。あるいは霊ではない何か別の存在なのでしょうか。実際に網膜を通して視神経への刺激として見える存在ではありませんから、霊能者本人の脳裏にだけ見える存在です。この時、霊能者はその場にいる霊(=幽霊)を見ているとも捉えられますし、遠方や過去、未来など別の空間を見た結果としてその中に人物がいるとも捉えられます。

霊能者が見たこの人物が、遠方に居る生存している人物の現在の姿であれば、それは遠方を見ていることになり、千里眼と呼ぶのが相応しいでしょう。この人物が既に亡くなっている方であれば、幽霊であるとも考えられますし、過去のシーンを見ているとも考えられます。また、相談者本人の未来の姿であれば、それは未来を見通していると考えられます。これらの存在を全て「霊」と呼ぶのが相応しいかどうか、それは誰にもわからないのです。つまり、「霊とは何か」という霊の厳格な定義が無い以上、霊視とは何かという疑問も解けないのです。

この疑問に対する解釈は人それぞれで、一意に決まった解答があるわけではありません。当霊能者協会の会員の中でもいくつかの見解があり、ただ共通している点は、その疑問について科学的なアプローチから唯一の解を求めようとするスタンスこそがナンセンスであるということです。しかしながら、霊能者や霊能力をより深く理解する上で、その疑問について正面から考察することは有益なことに違いありません。

参考までに、筆者の愚説を述べておきます。霊能者が脳裏に見る映像は、目の前に存在しない本人にしか見えない何か特別な別次元のものです。時間が現在でなく過去や未来であることもありますし、位置も霊能者自身とは遠く離れていることもあります。霊能者によりその見え方や見る対象をコントロールする力はまちまちですが、この別次元のシーンを垣間見る力こそが霊視なのです。

この霊視能力によって、見えるのが人物である場合、それを一般的に「霊」と呼びます。見る対象をコントロールする能力が長けた霊能者は、それを宇宙の記憶、アカシックレコード(Akashic Records)と表現することもあります。そして遠方を見れば千里眼、未来を見れば予知と言うわけです。つまり、霊能力と呼ばれる不思議な力について未だ十分に解明されていないが故に、その能力によって見えた何かを「霊」と表現しているのでしょう。筆者はこのように霊視こそが霊能力の根源であると考えています。

では実際に霊視を売りにしている霊能者に相談を依頼する場合、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。霊能者によって、見える対象をコントロールする力に差があったり、また得意とする対象や苦手な対象があったりします。時刻や位置などを完全にコントロールできるような霊能者はまずいないと考えて間違いありません。多くの場合、相談者に関連の深い人物など、相談者の意識を手がかりにして、不完全なコントロールを調整しながら何かが見えてくるといった具合なのです。

また霊視によって見えた情報を正しく解釈し、相談者に言葉として伝えることも決して容易ではありません。例えば、椅子に座った男女が何か話しているのを、貴女がガラス越しに見たとしましょう。その時にその二人がどのような関係であるのか、果たしてそれを完全に見極めることができるでしょうか。霊能者の霊視も同じです。見えたからと言ってその映像から全てを正しく解釈できるわけではないのです。霊視の場合、それが過去なのか未来なのか、あるいは並行時空(パラレルワールド)のことなのかすらもわからないことがあります。

以上のことを踏まえれば、霊視に基づく相談というものが、一概に霊能者の霊視能力の優劣に左右されるものではないということがご理解頂けると思います。どちらかと言えば、相談内容と霊能者の能力の相性、また霊能者と相談者自身の相性、そういったものによって、霊能相談が有意義なものになるかどうかが決まると言えます。あまり詳細に尋ね過ぎると霊能者に疑いの目で見られてしまいますが、ある程度の霊能力に関する知識を身につけて霊能者に相談をすれば、より有意義な霊視鑑定を受けることができるようになることでしょう。